骨まで柔らか鮎のコンフィ

さて、おかあさんはお腹の赤ちゃんを守るために、つわりがきつくなって困っています。
冷蔵庫の匂いや、ガスコンロの放つ熱の気配を感じるだけで、具合が悪くなります。

しかし、生きるためには食べねばなりません。
毎日3食サンドイッチでは栄養が足りているか心配です。

なまりのように味のしない夕ごはんを口に運びながら録画したテレビを見ていたら、『割烹 吟座えにし』さんの”焼き鮎のえにし風”というお料理に釘付けになってしまいました。

鮎……。食べたい!!!
しかし割烹料理屋まで足を運ぶことは難しいですから、お家で作ることにしました。

そういうわけでどんなわけで、今日は鮎のコンフィのレシピです。

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お料理の準備と、知っておきたいこと

【作るのにかかる時間 8時間】【日持ち 7日程度】

漬け込み3時間。低温調理に最低2時間(時間が許せば4時間)
ほとんどが放置時間で、調理そのものはとっても簡単です。

1週間ほど日持ちするので、多めに作るといいかもしれません。

材料と準備物
  • 鮎……食事のメインにするならひとりあたり2尾が適量
  • 昆布だし……出汁をとっても顆粒を使っても昆布茶で代用してもOKです
  • 塩……もしも昆布だしの塩気が薄ければ足してください
  • なたね油……お魚がひたるくらいの量
  • 鮎が入るくらいの耐熱容器
  • キッチンペーパー

今回は和風のコンフィにしました。

調味料をすこし変えると洋風の仕上がりになります。
昆布だしを塩水に。
なたね油をオリーブやココナッツなど好みのオイルに。
オーブンで焼く前にスライスにんにく、ローリエやローズマリーなどを加えてみるといい香りがしそうですね。

鮎に限らず、サンマ、いわし、ぶり、サーモン、鯵。いろんなお魚をコンフィにできます。

昆布出汁や塩水にひたすと身のしっとり感が増しますが、今日どうしても食べたくて急いでいるなら、お魚に直接塩を振って15分ほど置くことで下味をつけてもいいです。

おいしい鮎のコンフィの作り方

1. 鱗を取る

鮎が小さめならば省いてもいい工程です。
大きめならば、鱗を取ったほうが口当たりがよくなります。

包丁の背で逆なでするように削ぎ、鮎の鱗をとります。
まんべんなく削ぎ終えたら、鱗とぬめりを取るために鮎を水洗いします。

2. お魚の壺抜き

鮎は苔を食べて育つ川魚。内臓のほろ苦さも美味しさの一部です。

鮎のコンフィではこの工程はお好みですが、さすがに2歳の小さな女の子が食べる分は、わた(内臓)を取っておこうと思います。

また、秋刀魚や鰯のコンフィでは、しっかりとわたを取ったほうが生臭さもなく、日持ちもします。

お腹を切ってわたを抜いてもよいのですが、今日の鮎はせっかくですから口から内臓を取ってしまう『壺抜き』という方法にします。
壺抜きなら、お魚の姿が綺麗なままお料理にすることができます。

割り箸を口に差し入れ、エラのところからいったん外に出します。

エラを内側に挟み込むようにして、割り箸をふたたび身に挿し込みます。

一番奥までしっかりと割り箸を挿してください。

右左両方挿したら、割り箸を2本握って、エラと内臓を身から引き剥がすようにぐるぐるぐるっと回転させながら引き抜きます。

きれいに取れました。心なしか鮎の顔もスッキリして見えます。
内臓が途中でちぎれてうまく取れなかった場合は流水で取り除いてください。

3. 昆布だしや塩で下味をつける(2~3時間冷蔵庫放置)

適したサイズの耐熱容器に鮎を並べ、昆布だしに浸します。
お母さんは雑だから、顆粒を上から振って水加えちゃったけど、あらかじめ別のコップで顆粒を水に溶かした方が丁寧です。

このとき浸すお出汁(塩水)は、なめておいしいくらいの塩分濃度にしてください。
塩気が足りないと思ったら、普通のお塩を加えてもいいです。

お醤油でもきっと良い風味になります。
お魚に濃い色がつかないよう、できれば薄口醤油か、白だしにしましょう。

キッチンペーパーを上にかぶせて、お魚の両面にきちんと味が染み込むようにします。
この状態で冷蔵庫に入れ、2~3時間寝かせます。

4. 90度から110度の低温に設定したオーブンで2~4時間焼く

出汁をきってキッチンペーパーでお魚の表面の水気を拭いたら、ふたたび耐熱容器に並べて、なたね油を注ぎます。

今回は1度で食べきる量しか作らないので油を控えめにしていますが、
コンフィは油に浸して空気から遮断することで日持ちがするので、たくさん作る場合は油をひたひたにしてくださいね。

好みで、ハーブやにんにくを加えてもよいです。

オーブンを110度に設定して2~4時間、低温でじっくり焼きます。
それ以下の温度設定が可能であれば、本当は90度がベストです。

2時間の加熱では、頭や骨はまだ硬く、口に残ります。
鮎くらいのサイズのお魚なら、最低3時間は加熱したいなあ。
4時間焼けば、必ず頭も骨も気にならず、ふっくら丸ごと食べられます。

なお、スチーム調理可のオーブンであれば、スチーム調理にしたほうが身の水分が飛ばなくて良いです。
特に今回のお母さんみたいに、ちゃんと油にひたしていない場合は。

オーブンがない場合は、フライパンでも調理できます。
すこし温度管理に気を使いますが、くつくつ言わない温度(70度~90度)を保ちながら長時間火にかければOKです。

さて、110度のオーブンで3時間焼きました。

油にちゃんと浸して水と空気から遮断されている場合、この状態で冷蔵庫に入れておけば、1週間程度日持ちします。

4. 仕上げ 食べる前に表面を焼いてパリッとさせる

食べるときは、表面を焼いて皮をパリッとさせたほうがおいしいです。

フライパンに並べ、中火で5分~7分くらい焼きます。

お魚は骨までふわふわになっているので、身を崩さないように注意が必要です。
あらら、背びれくっついて取れちゃった。

フライ返しやトングを使ってそうっと盛り付けたほうが崩れません。
お皿に盛ったらできあがり。

ほんとうに頭から全部、やわらかく食べられます。

サンマや鰯、サーモンのコンフィはサラダに乗せたりパスタに絡めてもおいしいです。

イワシのコンフィ ~2017年7月12日追記~

イワシの鱗、頭、内臓を取って塩を振り、10分ほど馴染ませます。

イワシがひたひたに浸かるまでオリーブオイルを注ぎます。

スライスしたにんにく、タイムやセージなど好みのハーブを加えて、90度~110度のオーブンで【1時間半】焼きます。

ご飯に乗せても、パンに乗せてもおいしいよ!

★いくつ?
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料理名
骨まで柔らか鮎のコンフィ(自宅オーブン調理)
作者
日付
準備
調理
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